文楽この一年 2005年



 
    
[1] 沼津 :2月国立劇場  :2005/11/30(Wed)

床といい人形といい、当代最高の顔合わせ。
至福の時間に感謝!
[2] 「伊賀越道中双六」沼津の段 :初春公演 国立文楽劇場 :2005/12/01(Thu)

親子一世の逢ひ初めの、逢ひ納め
「親仁様 親仁様、平三郎でござります。
幼い時別れた平三郎、段々の不孝の罪、御赦されて下さりませ、御赦されて下さりませ」
住大夫さんの語り、錦糸さんの三味線の音色、玉男さんの十兵衛、簑助さんのお米、文吾さんの平作が一度に思い起こされ胸が一杯になります。
[3]  沼津 :1・2月 :2005/12/03(Sat) 00:50
    
何回聴いても泣ける舞台はほかにはありません!!
人生最高の宝物と言っても過言ではないと思います
[4]  野崎村の段 :文楽劇場素浄瑠璃の会 :2005/12/03(Sat)

第1位:野崎村。
第2位:御殿の段、国立5月。
第3位:勘助住家の段、文楽11月。
第4位:寺子屋の段、内子(但し松王丸は勘十郎)。
第5位:今後も発展する予見のある沼津、岡崎。

住大夫さんが大好きですが、酒屋と勘平腹切は越路・喜佐衛門の方がよかったです。
但し、野崎村、寺子屋は越路・古靱を遥か遥かに上回っていました。

腹が立った演目は2月国立の嫗山姥。
あんな酷い人形見たこと無い。二本松の菊人形以下。
源七の主遣いの撥さばきバラバラで最低。
三味線の手覚えてないの?

文雀、玉男の一番弟子達の不甲斐なさが目立ったこの一年。
人形に魂がない。

切場語りもマニアックで面白くない。
マニアックな芸は所詮芸人の自己満足です。
プロはテクニックあって当然。情を込める時はテクニックを土台にして欲し い。
素人ファンを感動させるのが本当のプロ。
マニアを満足させるは単なる義大夫の先生か師匠レベル。

和田別所、あんな低レベルの笑いでは吉本に遠く及ばないのでやらないほうがよい。
何故ストリー全体が分る道三最期の段をやらないのか?
三谷幸喜に新作作らせたいなどと戯けた事いう勢力のせいか?
シェー クスピアを引用して文楽の存在意義を語る人がいるが、シェークスピアよりも日本語の分る日本人にとっては文楽の戯曲の方がずっと優れている。
日本語のニュアンスが英訳できないように英語のニュアンスの和訳はシェークスピアの力でなく翻訳者の力に依存する。
文楽の素晴らしさを語る上でシェークスピアを引用する技芸員、自分の芸、文楽に誇り持っていますか? 
[5]  本朝廿四孝 :11月国立文楽劇場 :2005/12/06(Tue)

やはり住大夫さんの浄瑠璃はずばぬけてますね、言葉が聞き取りやすく、人物の語り分けが巧みで自然とストーリーが入ってくる感じがします。
もちろん錦糸さんの三味線も大好きです。
このお二人だと人形はいらない!

狐火の寛治さんの三味線もすごかった。
細棹じゃないかと思うような無駄な力が一切入ってない華麗な撥の動き!
是非長い段の演奏を聞いてみたい。
全体的に大夫さんが物足りない。
登場人物ごとに複数の大夫が語るのでは浄瑠璃とはいえないのでは?
人形劇になっちゃうような気がします。
[6] 無題 :字幕 :2005/12/10(Sat) 22:54

「この一年」ということで、話題にしなければならないのは、字幕。
私は、なくてもいいかなぁ、と思います。
もっとも、私は、太夫さんの語るコトバは聞き取れず、また、むかしのコトバも分からないのですが、パンフに添付してある冊子を読めば十分(サイズが小さくなったので、音もしない)。
字幕。結構疲れるんですよね。人形と字幕とを往復すると、首と目が疲れます(特に前の座席の場合)。
視線の上下運動で、気分が悪くなることもしばしばで、結局、舞台に集中できないのです。
改善を願うばかりです。
[7] 封印切 :5月国立 :2005/12/13(Tue)

以前から思っていたのだが、この人の三味線は行儀が悪い。
たまたま床近くで聴くことになったのだが、うなりっぱなしで気が散ることはなはだしい。
大夫にあわせているつもりか、くねくねと身体がよく動く。
声はここぞというときのみ、身体はどっしりとかまえてほしい。
[8] 全体を通して :この一年 :2005/12/15(Thu)

この一年、に限ったことではありませんが、文楽、三業のいずれもご病人が多いのが気になります。
ただでさえ、少ない人口の業界ですから、病気休演というのは 観ているほうにも響きます。
古い伝統の世界で、健康管理意識が低いのでしょうか。
文楽協会で何か健康指導をなさったら、とおせっかいにも思ってしまいます。
出演している技芸員でも、健康状態が気になる「芸」だったり、姿だったり、という人もチラホラ。
文楽の芸、そのものの疲弊につながりかねない、個々人の健康問題をことさら感じました。
[9] 源平布引滝 :文楽2月公演第一部 国立劇場  :2005/12/17(Sat)

「源平布引滝」は平成15年7月に大阪で観て以来でしたが、この公演で興味を深めました。  
[10] 本朝廿四孝 :11月国立文楽劇場 :2005/12/19(Mon)

今年から文楽劇場に通い始めた初心者です。
みなさんの書き込みを拝読しながら、勉強させていただいてます。
何がどう良くて、どこかまずいのかなどはまだわか りませんが、幕が閉じた瞬間は「まだ席を立ちたくない!」と感激の興奮がなかなか冷めず、劇場から一歩外に出た時には「次の公演はいつだっけかな?」と次回公演を待ち遠しく思ってしまう気持ちは、回を重ねるごとに強まっているようです。
ただ、同世代の観客があまりに少ないことにびっくりしてます。
露出が少なく、こちらが能動的に動かない限り情報がほとんど入ってこないせいでしょうか?
しかしこの1年は、文楽と出会えた本当に幸運な年でした。
 
[11] 無題 :12月 :2005/12/24(Sat)

陣屋は前後ともまあまあよい出来。
ただ相模と藤の局がどうも語り分けられてなかった
弥陀六の人形がやけに騒々しく感じたのは私だけか?
大夫は老人の語り口なのに動きが若々しいように感じた。  
    

 


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